Chapter 1 深夜のガストで
2017年の一月、僕達はビリヤードをするか真夜中ガストに溜まっていた。
深夜のガストといえば何をするわけでもなく、ドリンクバーとポテトでグダグダするだけに聞こえるかもしれないがそこには明確な理由があった。
二月末、五泊七日でロサンゼルスへ旅行に行くその予定決めだった。
僕にとっては友達との初めての旅行で、ましてやそれが宮古島でもなければ京都でも大阪でもない。「あの」ロサンゼルスだ。
人生でここまで楽しみにする旅行なんてたぶん無い。幼い頃の旅行も連れて行かれるという感覚だし、海外に行ったのもただサッカーを見るためで他の時間は特にこれといって記憶も残っていない。
だからこそこの旅行に僕は死ぬほど期待していたし、それと同時に渡米すれば約半年ぶりに会う友達との再会も果たせる。願ったら叶ったらの旅行だ。
しかし深夜のガストはこれでもかというくらいに人をダメにする。
あの時期何度行ったかわからないぐらいガストに行き、四十過ぎの女性店員に嫌な顔で接客されながら実りのない話をし続けていた。
その時話していた内容は今となっては全く思い出せないし、確実に吸わなくていいタバコを何十本も吸ったと思う。
旅行直前やっとできた予定にはペラ一枚にもまとまらない なんとなくの予定だけだった。
はじまりはいつも
何かしらを始めるときはいつもなんとなくだった。
中学受験も親の一存でなんとなく勉強を始め、中学転校後最初の登校もなんとなく緊張してなんとなく輪に入った。 高校の部活だって先輩が面白いなとなんとなく思ってなんとなく入った。
このブログでさえなんとなく長文を久しぶりに書きたいからなんとなく開設した。
いつまで続くか分からないがこれからもなんとなくは続いて行くと思う。